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 学生時代、家庭科の成績はずっと10だったし、料理、裁縫、洗濯、掃除は一通りまともに出来ていると思う。

 だけど、あたしには致命的に苦手なことがある。

『整理整頓』

 これだけはどうしても出来ない。

 掃除と片付けは別物だと思う。

 キッチンもバスルームもトイレもいつもきれいに掃除している。

 水回りはバッチリ。

 なのに、なんであたしは部屋の片付けが出来ないのだろう?

 休みのたびに一日がかりで片付けて掃除するのだけれども、一週間もたたないうちに部屋の中は他人様にお見せ出来ないような状態になってしまう。

 ゴミはきちんと分別してゴミの日に毎回捨てに行っているから、部屋の中にある物は間違いなく必要な物ばかりなはず。

 でも、どれもこれも今すぐ必用な物に思えて、しまうことが出来ずにいる。

 友達の部屋に行ったら、まるで雑誌にでも出てきそうな物があまり見あたらないようなシンプルでおしゃれな部屋だった。

 友達は、一体どこに必用な物を隠しているのだろう?

 別のキティラーの友達の部屋に行ったら、違う意味ですごかったけど、ちゃんと整理整頓されていた。

 あれは、陳列と言うのが正しいのかな?

 キャラクターグッズが壁一面に置かれた棚にきちんと並べられ、埃かぶらないようにビニール張りまでされていた。

 ああいうことがあたしには出来ない。

 読書量すごいのに、本棚一つ持っていないという点も問題有りなのかも?

 今は、収納できるものはダンボール箱くらいしか持っていない。

 たぶん、必用な収納が足りていないのだと思うのだけど、何を買ってきてどう収納すればいいのかわからない。

 実は、あたしは地図が読めない女でもある。

 よく道に迷う。

 右脳がうまく作動していないような気がしている。

 空間把握能力が致命的に欠落しているような気がしてしょうがない。

 一人暮らししていて誰も部屋の中に入れなければ問題ないのだけれども、彼氏があたしの部屋に遊びに来たがっているものだから困っている。

 今まではずっと彼氏の部屋に遊びに行ってはご飯作ったりしていて、あたしの部屋にはあれこれ理由つけて入れなかったんだけど……。

 そしたら、なんか誤解されてしまったようで、

「本当に他に男いないなら、部屋に入れろ!」

とまで言われてしまった。

 他に男なんているわけないよ~。

 この部屋見たら、たいていの男は逃げてくよ。

 長い間、彼氏出来なかったのも、彼氏出来ても続かなかったのも、結局は部屋に入れられない状態だったからなわけだし…実家にいた頃なんかはもっとダメダメだった。

 あたしの部屋だけじゃなくて、玄関からしてもうアウトな感じで。

 片付けられないのはあたしだけじゃなくて、お母さんもだったからだ。

 そして、片付けられない女に育てられた娘は、やはり片付けられない女になっていた。

「休みの日まで待って」

と言っても聞いてくれなくて、金曜の夜、彼は強引にあたしの部屋までやって来た。

 あたしは、自分の部屋の鍵を開けた瞬間「もうこれでおしまいだ~」と絶望的な気分に陥った。

 金曜の一週間の中でピークに散らかっているこの部屋見たら、もうあたしとつきあい続ける気なんか失せるに決まっている。

 あたしは、彼に振られると思った。

 それなのに、なぜか彼はあたしの部屋を見て大爆笑した。

 おもいもよらないリアクションにあたしは呆然としていた。

「…なんでこれ見て笑えるのよ?」

「これじゃあ、他の男部屋に入れたりなんか出来ないよな~。ビニール紐とハサミ持って来いよ」

 あたしがさっさとビニール紐とハサミを他人様には一見ゴミ山のように見えるらしいいつもの置き場所から取り出して来たら、

「これだけ散らかっていてもどこに何置いてあるのかわかるなんて、おまえ、母さんと同じだ~!」

と言って彼はまた笑った。

「俺の母さんは家事はちゃんと出来るんだけど、片付けだけは致命的にダメでさ、おやじと俺が片付けしてたんだよ」

 そう話しながら、彼は手際よく雑誌の山をビニール紐でまとめていった。

「でも、どんなに散らかしてしまってもどこに何があるのかは母さんはわかっていて、俺が片付けたら『どこに何があるかわからなくなった!』とか文句言っていた。まさか彼女までご同類だったとは思わなかったからさ~、ウケた」

 片付けられない女の息子は、なぜか片付け上手な男に育っていた。

 そういえば、彼の部屋はいつもきれいに片付いていた。

 あたしが片付けたら丸一日かかるのに、彼は一時間であたしの部屋を片付け終えてしまった。

「明日は、ホームセンターに本棚と収納グッズ一緒に買いに行くぞ」

と言った後、

「腹減ったから、メシ作って」

と彼は言った。

 どうやら、あたしは振られはしなかったようだ。

「これからは片付けに来てやるから、合鍵よこせ」

とも彼は言った。

 彼のお母さんも「片付けられない女」だったことにあたしは心底感謝した。(Fin)

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