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『鬼畜の戯言』菊池乱☆出版社の倒産により現在電子書籍配信ストップ中

秘密クラブからレンタルされる豊胸女装美少年レンタルドールシリーズ(SF/SM/BL/ML/JUNE/GID/女装/TS/etcな小説)言論と表現の自由を守ろう!不当なネット規制反対!不適切な規制は解除すべきです!!

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出版社の倒産により現在電子書籍の配信が休止となっております。報告のあったダウンロードのコミッションも私はまだ出版社から一円も受け取っておりません。お金よりも作品の公開権利のほうが大事なのでとりあえず担当の方に相談してみてから電子書籍以外での公開という形での作品の公開を再開したく思っております。

2015年12月24日

こねこ時計 ver.3

CATS
Sweets
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地球の名言Ⅱ


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夏の麺といえば、そうめん?冷やし中華? 

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}【夏休み企画! 夏満喫ネタ 第二弾】夏の麺といえば、そうめん?冷やし中華?
ブログネタ:【夏休み企画! 夏満喫ネタ 第二弾】夏の麺といえば、そうめん?冷やし中華?
参加中

本文はここから

夏休み企画!夏のクチコミキャンペーン
家庭用流しそうめん機を皆様ご覧になったことがあるでしょうか?

それって、丸いドーナツ型の中を水とそうめんがぐるぐる回るんです。

洗濯機や流れるプールと似た動きをします。

流しそうめんというより回しそうめんなんですけど……。

夏はそうめん派な菊池は、流しそうめんに憧れていたのに、あの機械で夢が壊れました~~~!

北海道には竹林なんてないから、七夕は適当にそれっぽい葉っぱついてる木で代用してたし、竹がないから流しそうめんなんて出来るわけなくて…流しそうめん機におもわず期待しちゃった菊池がお馬鹿でしたわ(T-T)

北海道に竹林って植林無理なんでしょうか?

流しそうめんを自宅で楽しむために竹林作ってしまおうかとちょっとだけ考えてしまいました(^-^;

【おしらせ】
携帯から見ている人もルームから菊池の他サイトへ飛べます。
ルームへどうぞ~♪
http://profile.ameba.jp/kikuti-ran
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Posted on 2008/08/31 Sun. 00:05 [edit]

打ち上げ花火と線香花火、どちらが好き?(この回答はR18か?) 

script_post_impression,http://tracer.a-cast.jp/entry.js?cid=null&param={adid=null}【夏休み企画! 夏満喫ネタ】打ち上げ花火と線香花火、どちらが好き?


ブログネタ:【夏休み企画! 夏満喫ネタ】打ち上げ花火と線香花火、どちらが好き?


参加中



本文はここから



クチコミ 夏満喫企画






クチコミ番付で夏を満喫しよう!







菊池は線香花火の方が好きです。




あの咲くも散らすも自分次第的なところが。




「ひと思いに落としてやってもいいんだよ?」




「おまえなんか一瞬にしてポトッと線香花火人生終えるんだよ?」




「それがいやならせいぜいがんばりなさいよ!」




「ほらほら、そろそろ落ちる落ちる~(ニヤリ)」




などと線香花火相手に脳内SMしちゃってたりするもんで(笑)




ちなみに、打ち上げ花火はM男のお尻にさしておいて点火し発射させてみたいというイケナイ願望はありますが、マジで危険なのでやりません。たぶん・・・(汗)







【おしらせ】

携帯から見ている人もルームから菊池の他サイトへ飛べます。

ルームへどうぞ~♪

http://profile.ameba.jp/kikuti-ran

Posted on 2008/08/30 Sat. 16:53 [edit]

「死ねばいい」なんて言いたくない 

昨日は、通院日で帰って来たら疲れて寝るまでだらだらしてました。




病院帰りにひさしぶりに本屋で文庫本の背表紙を舐めるようにしてながめ。




ダ○ソー行ってネイルケア用のグッズをあれこれ買いました。




先週末、甥っ子や姪っ子たちが爪磨きして爪がピカピカになるのをおもしろがっていたので、甥っ子&姪っ子用に使いやすそうな爪磨き買って来たら、




「うちの子をそんなにおかまにしたいのかぁ~!?」




と今日からまた子供連れて週末お泊りにやって来た妹に怒られてしまいましたが(ショボーン)




男の人のネイリストさんも今けっこういるから、本人が興味を持てることは飽きるまでやらせてみるのもいいんじゃないかな~?と菊池は思うのですが、ダメですか?




ゲームやテレビにしか興味がなくて自分が「やりたいこと」がわからない、ゲームができなければ「やること何もない。退屈だ~」という子供たちを怒るばかりじゃ「夢」は育たないと思うんだけど……。




ちなみに、菊池はおかまだろうがおねえまんずだろうが女装娘だろうが女だろうが本人がなりたきゃなればいいと思っているもんで、甥っ子がもしも将来そういう風になったってカマやしないのですが(笑)




自分が子供産んだことないからそんなこと言えるのかもしれないけれども、あきらめようと思ったら死にたくなるほど何かに執着したことがある人間にしかわからないこともあるとは言えるから、生き方の選択肢の一つとして否定したくありません。




それしか生きる道がないなら死んでしまうよりはどんな風になってもいいから、自分が生き延びていける選択をして生きればいいと菊池は思うんです。




「死ねばいい」




という森山直太朗さんの歌の歌詞についてネット上で論議されていたのは知っています。




「(いざとなったら)死ねばいい(とでも思ってあんまり自分を追い詰めんなよ)」




とおおらかな気持ちで誰かに言えてしまえるのであれば、その人はきっと死なないでしょうし、本気で死ぬ気でいる人間がどんな思いをしているのかもたぶん知らない。




それに対して、死ぬ気か一度死んだつもりで心機一転必死のおもいで生きていくことを覚悟した人が自分自身に言った言葉は重い。




後者はもう死ぬか生きるかのギリギリの選択。




とりあえずもう少しがんばって生きてみるけど、ダメなら今度こそ死んでしまおうと心に決めた人にしか言えない言葉もある。




自分自身に向けて言う「死ねばいい」は心の最後の砦。




どこにも行き場のない自分が最後に行きつく先に、今逝くかもうちょっとがんばってみてから逝くか自分で決めることにした時、




「どうせ死んでしまうのだから、死んだ方がマシ!と思うことにも耐えてみよう。それでもう耐えられなくて死ぬしかないと思ったら死ねばいい」




と菊池は思ったことがありました。




自殺未遂はやりましたよ。




それでも、今も不器用で不自由な生き方しているかもしれないけれども生きてます。




今生きてる菊池に言えることはひとつだけです。






「耐え難きを耐えてしまえば、今死なねばならない理由もなくなっていた。それが私が今生きている理由」






生きずらさを感じている人たちは、自分自身に「やれるだけやってみてダメなら死ねばいい」と言ってみてもいいと思う。ほっとするから。




まだ自分には選択の余地があると思うとね。




道は一つじゃない。




もしもどうしても言わずにいられないとしたなら「死ねばいい」なんて言葉は言ってもいいのは自分自身に対してだけだと思うけど。




いつかたどり着く「死」という人生の終わりの時を思ってやすらぎ感じてみればいい。




あなたが本当に最後の救いが「死」しかない生き地獄を生きているなら、それはやすらぎの言葉になるかもしれない。




だけど、私は誰かに「死ねばいい」なんて言いたくない。






自分以外の誰かに「死ねばいい」なんて言って欲しくない。




死ぬまでの間なんとか生きてみる自分への心のお守りが「死ねばいい」なんだから。




http://blog.with2.net/link.php?491424

Posted on 2008/08/29 Fri. 19:17 [edit]

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群れるのは好きじゃないけどのぞきは好きな私 

はっきりいって菊池は群れるの好きじゃない。






だけど、きっかけはネットでもちゃんと交流したい一部の人たちとは一人の人間としてつきあっていきたい。






機会があればリアルに会いたいと思う人だっていますし、ネットから始まったリアルの友人も実際にいます。






ひまつぶしに群れるとか絡むのって菊池には必要ないし、ひまつぶしにつきあわされるのも御免こうむります。




それは、たぶん、さびしいとか思うひまなく脳みそ活動しまくっちゃってるからなんだろうけど……。




前向きに何かに取り組んでる人に出来るアドバイスがあればちょっとおせっかい焼きしてみもするけど、本人ダメダメだったらスルーですね(--;)やる気ないやつは知らん。






創作活動に集中するなら交流断ってひたすら自分の書きたい作品書き連ねればいいし、それは効率の良いことだとも菊池は知っています。






ただ、まるで閉じた状態でそれをやるといつか心が酸欠起こして書けなくなるんですよ。






気になって必ずのぞきに行くブログがいくつかあるわけなのですが、そこで触発されて「書きたい!」とか「私はこう思う!」「私ならこう書きたい!」と思うこともあるわけで、そういう刺激は物書き的にはプラスと菊池は認識しております。




脳内リピドー枯渇したら菊池の物書き生命おしまいです。






だから、のぞきは好きですw






ペタ返しの時にルームやブログをチラチラのぞいて歩いてます。






食指が動かんとこはチラッと。




興味のあるとこはじ~っくり見ちゃいます。




なんせ、




「ヘンタイ~!こないで~~~!!」




と三才の姪に叫ばれるほど隠しようのない変態オーラまとっているもんで(* ̄Oノ ̄*)




http://blog.with2.net/link.php?491424

Posted on 2008/08/26 Tue. 12:30 [edit]

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レンタルドールKEI 59 

「女ではない自分は自分ではない」
「女として以外の生き方などありえない」
という瑠璃子さんの言葉に私は強い衝撃を受けていた。
 男として育てられたものの女の子になりたかったことに気づいてまだ間もない『僕』には、そんな風には思えない。
 やっぱり『女』じゃないから?
 もしも瑠璃子さんのように『女』として育てられたとしたら、体は男でも同じ言葉を言えるのだろうか?
 女じゃないことを知ってもやはり女であることに執着し、黙って書生に犯され続けるのだろうか?
 そして、なにごともなかったかのように女として暮らし続けるなんてことが私には出来るのだろうか?
 無理…と思った。
 そんなの耐えられない!
 好きでもない男に犯され続け、誰にも言えずに助けを求めることも出来ないまま、普段はなにも変わったことなどないように振る舞い、誰にも異変を気取られずに暮らしていくなんてつらすぎる。
 「私の演技は完璧だった。誰も不審に思う者はいなかった。お風呂でねえやが私の体を洗っている最中に『瑠璃子様、血が…』と言っても、『便秘してたのがやっと出たものだから、血がちょっと出てしまったの。まだ止まってないのかしら?恥ずかしいからあまり見ないでね』と言ってごまかした。あいつに犯されてまだ血がにじんでいるような状態でも…ところが、一人だけ気がついた。たった一人だけ」
「誰が気がついたんですか?」
「大和だけが気がついた。私の演技は完璧だったはずなのに……大和がこの家に引き取られてからひと月もしないうちにあいつは追い出された」
「なぜですか?まさかばれたからじゃ…」
「違う!大和の身の回りの世話のために住みこみで雇った10やそこらの女の子に、あいつがいたずらしかけているところを大和はみつけたんだ。うちは近隣の貧しい家の女の子を住み込みや通い奉公で女中として雇っていたから、あんな変態がいたんじゃ危なっかしくて仕方がないってことで、あいつをクビにして追い出すように大和は父様を説得した。『ああいう変態は同じようなことを繰り返すから注意しても無駄です!嫁入り前の娘さんたちになにかあってからでは、親御さんにも申し訳が立たないではありませんか?第一あのような変質者を秋月の家に置いていたなど、よそに知られたりすれば秋月の家の家名に傷がつくことになるのではありませんか?』と見栄っ張りな父様が『ううむ、それはまずいな』と答えるまで12やそこらの子供とは思えないようなしっかりとした話しっぷりで、自分の意見を通してしまった」
「すごいですね」
「うん、大和はすごい。私の演技まで見破った」
「え!?」
「あいつが追い出された後、私の部屋にやってきて大和が『瑠璃子様、もうなにも心配することはありません。もう二度とあのような嫌なおもいなどさせませんから』と言った時、ギクリとした。大和が『あのような嫌なおもい』という箇所を忌々しそうな声色で言ったものだから、それがなんであるのかを知っていそうで怖くなった。好きでもない男から辱めを受けても誰にも言えず女であるために平然といつも通りでいようとしていた私を見透かされていたのかと思ったら、激しく動揺した私は恥ずかしいやら悔しいやらでわけがわからなくなって、大和の横っつらをひっぱたいてしまった。大和はひっぱたかれたっていうのに、『出過ぎた真似を致しまして申し訳ございませんでした』なんて頭を下げて言いながらも微笑んでいた。私はおもわず滅多打ちにしてやりたい衝動に駆られた。笑ってなどいられないほどむごたらしい目に合わせて泣かせてやりたいと。そうしなければ私の気がおさまらないし、そうしたら気分がすっとしそうな気がした」
 まるでその時のことを思い出したかのように、そう悔しそうに言う瑠璃子さんの目尻はつりあがっているように見えた。なんとなく瑠璃子さんがサドに目覚めたのがいつなのか、私はわかってしまったような気がした。(続く)


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Posted on 2008/08/25 Mon. 20:47 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 58 

「お昼の支度をして参りますので、奥様はこちらのお部屋でアルバムや本などご覧になっていて下さいね」
と言ってトメさんが部屋を出て行った途端、チッと舌打ちしているのが聞こえてきた。
「トメのやつ余計なことを……」
という恨めしげな瑠璃子さんの台詞が続いた。
「トメにばらされちまったから本当のことを教えてやるよ。どうせおまえは私と似たようなもんなんだろうしさっ」
とまだいらだちを隠せない荒々しい口調で瑠璃子さんが言うものだから、
「違います。僕は男として育てられたのに女になりたいなんて変態だから、女として育てられた瑠璃子さんとは全然違います!」
とおもわず僕は言ってしまった。
「はぁ?おまえは自分のことを『僕』なんていうのかい?男みたいで気色悪いからちゃんと『私』とお言い!」
 瑠璃子さんの叱責にビクッとしながら、
「はい!」
と返事をした僕はなぜかうれしく思ってしまっていた。
 僕…私をまるで男じゃない者のように瑠璃子さんは扱ってくれた。
 それがこんなにうれしいなんて、私はやはり『僕』ではないのかもしれない。
 ものごころついた頃にはすでに「僕」と言うようにしつけられていたものの、どうして玲ちゃんと同じ「私」じゃいけないのか不思議に思ったりもしていた。
 たぶん、家族は今の姿の自分を見ても『私』であることを肯定してはくれないと思う。
 なのに、瑠璃子さんは当たり前のことのように言ってのけた…誰も言ってくれなかったことを。
「どいつもこいつも馬鹿ばかり!私が自分のことを女と信じていたと思い込んでいたやつらはみんな馬鹿だ!乳はふくらまないは、股には女についていないモノがついてるわ。自分の体がなんだかおかしいことくらい気づいていたわ!」
 私がちょっと感動していた間、瑠璃子さんは一人で毒づいていた。
「確かにすべておなごのように育てられたから、小さいうちは大きくなれば乳は大きくなるものと信じてた。股間のモノだってそれが女のものではないと気付いたのは、母様が夏の暑い日に庭先で行水しているのを見てしまった時、母様のお股にはついてないことに気がついてなんだか変だと思ったのが最初だった。私のお風呂の世話はねえやがずっとしていたけど、いつも腰巻巻いていたからねえやの腰巻の下が私と同じじゃないなんて思ってもみなかった。私が小さいうちはぺったんこだったねえやの胸は次第にふくらんでいったのに、私の胸はいつまでたってもぺったんこなままで、私は不安になっていった。私は女の出来そこないなんじゃないかと思いつめたりもした。ところが、ある日私は本当のことを知ってしまったんだよ」
 そう話している間、瑠璃子さんは着物姿の童女の姿になっていたが、少し大きくなって10才前後くらいの振袖姿の少女になった。
 子供の頃の玲ちゃんによく似ている。
「体の弱かった私はうちに住み込んでいた書生から勉学は教わっていたのだけれども、前の書生が田舎に帰って家を継ぐことになったものだから、新しい書生が私が12の時にやって来た。私が女の姿で女として暮らしていることはうちの者には当たり前のことであったから、皆はうっかり私の体が男であることを新しい書生に教え忘れていたらしい。私は書生に初めて犯された時に自分の体が女ではないことを書生から知らされた」
 そう言って瑠璃子さんはひきつった笑みを浮かべた。
「そんな!瑠璃子さん、まだ子供なのにひどい!!」
 そう叫んだ私に、
「その書生は今でいうロリコンっていうやつだったらしいよ。私の体が女じゃないことに驚いていたくせして、『大人の女よりも女装の美少年の方が萌えるな』なんて言ってそのまま無理矢理犯しやがった。あれはそういうことをやり慣れている輩だよ。妙に手際がよかった。手ぬぐいでさっさとさるぐつわ噛ませて助けを呼べないようにしておいて、背後から押し倒して畳に押さえ込むようにして……」
と瑠璃子さんは自分がどんな風に書生に犯されたのかを話しかけた。
 あ…体が震える。
 ダメ!あのことを思い出しちゃダメ!!
 瑠璃子さんが強姦された話を聞いてる途中で、自分自身が輪姦された時のことを思い出しかけた私は息が苦しくなってきてしまった。
「どうしたんだい?おまえ、様子が変だよ。顔色が真っ青。まるで幽霊みたいだよ…って幽霊は私の方だった」
と瑠璃子さんが気にしてわざと冗談混じりに声をかけてきたものだから、
「大丈夫…です」
と答えたもののまだ苦しい感じがする。
「大和がこの家にやって来るまで、弱みを握られた私はその書生のおもちゃにされていたのだけれども、私は誰にも言えなかった」
「なんで言えなかったんですか?」
「言えば私は女であり続けることができなくなると思っていたから…そのようなことをあいつに吹き込まれていたんだ。あいつは『いずれはおまえは男の姿に戻されるんだ。だけど、おまえが自分のことを男だと知ったことが家の者にわかれば、今すぐにでもこの長い髪をばっさり切っておまえを男に戻すだろうなぁ』と嫌な笑い方して言ってたけど、私は女なのに男にされるのが嫌で嫌でたまらなくて、あいつに犯されていることを言わないことで、私が何も知らずに身も心も女と信じているとうちの者には思わせたままにしておこうと思った。私は女ではない自分は自分ではないと思っていたし、女として以外の生き方などありえないように思っていたから」(続く)


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Posted on 2008/08/24 Sun. 23:12 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

ホルモンに支配されているのは体だけじゃない 

菊池にはIS(インターセクシャル)のお友達がいます。



出会った当時は、ビアン(レズビアンはレズよりこっちの言葉をよく使います)…というよりボーイッシュな内面を持ち、男嫌いっぽい発言有りだけど一応バイセクシャルな感じの女性でした。



最初は風俗嬢や元嬢専用のサイト内にお互いホムペ持っていてネットで知り合いました。



菊池もお友達も引退しても過去の仕事の事情も絡んで本音で話せる場が、当時はそういうとこしかなくて、元同業の女の子たちとの交流目的にサイト持ったままでいましてそこで仲良くなりました。



そのうち、もう風俗業界からは上がっているためお断りしているのに、



「お金払うのでプレイお願いします」



という男性からのしつこい書き込みに嫌気がさして、菊池もお友達もそこのホムペは削除しましたが、菊池は新たに作成した携帯サイト内にチャットを設置し、お友達とずいぶんといろんなことをお話しました。



その会話の中で体や性癖の話やらうつのこと、幼少期の話も聞いていたのですが、お友達のIS疑惑が濃厚で本人もとても気にしていたので、菊池は病院で染色体検査を受けることを勧めました。



結果は…黒でした。



IS(インターセクシャル)でした。



性染色体レベルで明確な男女分け不可能な存在。



戸籍上の性別も外見も女であっても生理がきてても妊娠することはありません。



性染色体に問題があるので、XYの性染色体を持つ健康な男性と子作りに励んだとしても排卵してても受精することはないんです。



ある意味異種交合なんで。



例えば、染色体数の異なる異種の動物が交尾しても妊娠しないわけなのですが、それは染色体数の異なる卵子と精子が出会っても結び付くことがないからです。



異物として受け入れないため、決して受精することはありません。



ISとはっきり判明してから、お友達は極端な男性化とMTF(男性から女性に変化することを望んでいるGID・性同一性障害の人のこと)である彼女とのお付き合いを経験したりもしました。




男性化中は筋肉質なスリムな体型で体臭も男臭くなっていました。




その頃は、男性的な意識や思考が強く「俺」とか「僕」とネット上に書いていました。



が、今はホルモン治療で女性ホルモンの注射を打ってGカップの巨乳女性の姿で安定中ですし、一人称も「私」に戻り女性らしい思考をするようになっていますし体臭も女性に戻っています。




女性ホルモンが体内に短期間に増加したため太りやすくなりかなり太ったことを気にしていましたが……。




ISの人の場合、ホルモンが不足しがちなため、ホルモン治療しないと長くは生きられないと医師に言われる人も多いようです。




女性ホルモンと男性ホルモンのバランスが適度でなければ、女性も男性もホルモン不足な更年期状態に陥り心身の不調を感じるようになる可能性があるからです。




どちらの性別で安定させるかはISの人の場合本人がどちらの方が生きやすいかにもよりますが、恒常性を保つためのホルモン治療は必要なようです。




今はホルモン治療を定期的に続けてすっかり女の子しているお友達は、




「誕生日は彼氏とホテルでお泊りしてきたんですけど、指輪もらっちゃいましたぁо(ж>▽<)y ☆」




とか、




「実家出て彼氏と同棲したいんです~」




とか言うようになっててラブラブ度高めなんですけど、お友達はホルモン治療して女の子らしくなってもISであることを彼氏に言えずにいて、将来的には全部知ってる長い付き合いのビアン女性のお嫁さんになるつもりだそうです。




「彼氏と彼女どっちもいたら幸せ」




と以前言ってたこともあるのでそういう人生もありか~とは思いますけどね(^^;




お友達の場合は、男性化してる時と女性化している時とでは、同一人物でも文体や考え方や性別の傾き具合がびっくりするくらい異なっていました。



感情の起伏の変化や性的嗜好の変化も著しいものがありました。



内面的な面で別人のように変化した部分もありましたし……。



ホルモンの影響力というのは、体を男らしく、あるいは女らしく変化させるだけではないのです。



ホルモン治療で感情面や性的嗜好にも変動ありなのは、GIDの方々にも言えることなのですが、ISのお友達のここ数年の変動は目をみはるものがありました。



時々、過去の書き込み読み返してみると、本人も血迷ったことをした的発言をしていたりもして、自分でもわけのわからない変化に首を捻っているような様子。



経過を見守ってきた菊池は、その変化の一因はホルモン分泌の変動にありと思っています。



女性ホルモンや男性ホルモンの分泌量の変化によって、体つきが女性らしくなるとか、(男性ホルモンの働き→)筋肉がつきやすくなったり、体毛やひげが濃くなるとか体臭が変わるといったこと以外にも変化はあるのです。


記憶力に影響力があるため、女性ホルモンのエストロゲンが極端に低下すれば、もの忘れが激しくなります。



あと、女性ホルモンは女性的な意識を高めるため、ボーイッシュな女性や男性に投与すると女性的な意識が強くなり性格が変わったように感じるくらい変化することもあります。



そのため、GID(性同一性障害)の疑いがある方はホルモン摂取前にジェンダークリニック受診しカウンセリング開始するのが望ましいのです。




ホルモン剤の影響を受けていない状態で。



染色体検査もしてみないと、GIDなのか?ISなのか?判別つきませんし、ある精神疾患による思い違いかもしれません。



ネットで得た知識で勝手に思い込んでしてしまう人もいるわけなのですが、専門医に診てもらい染色体検査結果が出るまでは自己判断でホルモン摂取はしない方が良いでしょう。




GIDではなくてISであれば、私の記憶違いでなければ未成年のうちから病院でホルモン治療を開始出来ます。


また、もしも精神疾患による思い込みであった場合は、自己判断でホルモン剤を摂取してしまうととりかえしのつかないことになる可能性もありますから、自分の性別についてお悩みの方はまずは病院へどうぞ!




http://blog.with2.net/link.php?491424

Posted on 2008/08/24 Sun. 17:15 [edit]

おねしょマン 

妹が甥っ子たち連れて実家にお泊まりに来てるんですが、甥っ子の一人はおねしょマンなのですよ。



夜中の2時に起こして抱き抱えてなんとかトイレまで連れて行きましたが、菊池の予想では次は朝7時くらいにトイレに連れて行かないと危険。



こんなんで来年修学旅行行けるのかなぁ?



かな~り心配(>_<)



発育障害のようなもんで通常より膀胱も体も小さいから、体が育つまでは容量足りず、起こしてトイレ連れて行くしかないんだけど、夜型の菊池は夜勤専門です。



朝ご飯とかおかずとかは作っておいたから、朝はセルフサービスで勝手に食ってくれ~!



頼むから朝は寝かせて……。



睡眠薬がやっと効いてきたみたいで眠くなってきたので、そろそろ寝ます。



おやすみなさい。


http://blog.with2.net/link.php?491424

Posted on 2008/08/23 Sat. 21:53 [edit]

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レンタルドールKEI 57 

「実は、大奥様は流産と死産を繰り返されていて、やっと4人目で生きて生まれた男児も死にかけたのをようやく命を取り留めたという状態で、昔からの習わし通り女名前をつけて女として育てることにしたのが瑠璃子様だったのです。男の子が育ちずらいけれども、跡取りを必要としている家ではそういったまじないのようなことをして育て、元気に育ったら男に戻していたのですが、瑠璃子様はお元気になることなくお亡くなりになりました。おそらくご自分のことを女と信じたまま……」
 トメさんの説明を僕はぼんやりと聞いていた。
 確か以前読んだ民族学関連の本にそういう話があったような気がする。女の子と比べると男の子の方が無事に育ちずらいものだから、昔は女の子として育てることによって災いから身を守り無事に男児を育てるとかいう医学的根拠はまるでない迷信がまかり通っていたはず。
「病弱な瑠璃子様は学校へ行くこともなく、家庭教師から勉学は学んでいらっしゃいました。けれども、大旦那様は跡取りとしては心もとなく思われ、妾に産ませた健康な大和様を12の時に引き取られたのです。瑠璃子様は、おそらくご自分のことを跡取り娘と認識されていたはずなので、それがおもしろくなかったのでしょう。大和様がこの家にやってきた当初はずいぶんと大和様に対して意地悪をなさっていたようでした」
とトメさんが話したことに疑問を感じて、
「病人に意地悪なんて出来るものなんですか?旦那様が瑠璃子さんに近づきさえしなければ、瑠璃子さんは何も出来なかったんじゃないですか?」
と僕が訊ねると、
「それが…旦那様の方が瑠璃子様を慕って頻繁に瑠璃子様のお部屋に出入りしていたのですよ。奥様そっくりなお美しい方でしたからねぇ。その…旦那様は瑠璃子様に憧れてしまったのでしょう」
とトメさんは歯切れ悪くそう答えた。
『いえいえ、それは秋月様がマゾで、瑠璃子さんがサドだったからなんですよ』
なんて心の声はトメさんには聞かせられないけど、僕はここに来てから瑠璃子さんに憑依されている間のプレイの変態っぷりを思い出し、ため息をついてしまった。ああいうことを12、3やそこらからあの二人はやっていたのなら、筋金入りのサドマゾだ。
 それにしてもなんだか妙だ。
 自分のことを女と信じたまま亡くなったのなら、瑠璃子さんは一体いつ自分は本当は女じゃないことに気がついたんだろう?
 まさか今も自分は女だなんて信じてはいないだろう。
 瑠璃子さんは幽霊になってから男のも女のも裸体を見ているのだから、自分の体が女じゃなかったことくらいわかっているはず。
 そんなことを考えていたら、さっきまで感じられなかった瑠璃子さんの気配を不意に感じて僕は総毛立ってしまった。
 瑠璃子さんの怒りの感情まで伝わってきたからだ。(続く)


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Posted on 2008/08/20 Wed. 23:01 [edit]

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なぜフライングを止めるのか? 

女性化や男性化に関するフライングについてちょっと書いておきますね。

GID(性同一性障害)に関する知識のない人には、フライングなんていっても意味がわからないと思うので簡単に説明しておきます。

ガイドラインに沿った形で、ジェンクリ(メンタルクリニックなど精神科の病院)通院してカウンセリング受けてホルモン治療開始する前に、自己判断でネットでホルモン剤購入してホルモン摂取開始してしまうことをフライングといいます。

ジェンクリっていうのはジェンダークリニックというやつなのですが、精神科の病院なわけで、なぜそこで慎重にカウンセリングする必要があるかというと、本当はGID(性同一性障害)ではないケースもあるからなんです。

ある精神疾患を患っているために「今の性別は違う」とか「本当の自分じゃない」と思ってしまうことが稀にあるんです。

困ったことに本人がネットで得た知識で「自分はGIDなんだ」と思い込んでしまうケースも……。

ネットによる知識先行型っていうのも良し悪しあるもんです。

菊池は、出来ることならGIDの人たちやまだはっきり判別つかない人たちに心も体も病んで欲しくないから、本人に自衛して欲しくて小説でもエッセーでも、よそ様のブログへのコメントなどでも、フライングを肯定したり勧めるようなことは書かないことにしています。

ホルモン摂取は、いいことばかりじゃなくて危険もあるということを「認識」よりも、むしろ「覚悟」しておかないとならないものだからです。

女性だってピルを飲んではいけない人がいるんですよ。

ピル(経口避妊用のホルモン剤)の摂取で脳血栓を起こし死んでしまう危険性のある持病・体質を持つ人は飲んではいけないんです。

ただ、菊池が特に若い人がフライングしてトラジッションすることに反対する最大の理由はある友人のことがあるからなのですが……。

18から婦人科通院して女性ホルモンの注射開始。19で国内の病院で去勢手術し、その後タイで豊胸と鼻と目を整形、更に頬や額にもシリコンを入れてまるで別人…というより外国人のような顔になってしまったMTFの友人がいました。

若いうちから大酒かっくらって不摂生な生活してホルモン注射は週一ペースでやってきた結果、20代半ばで肝臓やられた上に『アルコール依存症』と診断された友人は、お酒もドラッグの使用もやめられず、性転換して戸籍変更したら結婚しようという約束をし、互いの身内に婚約者として披露までしていた同棲相手のところを出てから消息がわからなくなってしまいました。

最後にかかってきた電話ではその友人は本名とも違う男名前に改名したとか言って男になっていた…というよりもあきらかに様子がおかしくなっていました。

たぶん、ホルモンとアルコールとドラッグで脳だか精神だかがやられてしまっていたのでしょう。

大好きだった友人とは別人のようになってしまっていました。

スクーター一台分の金額でタイで造ってきた豊胸おっぱいじかに揉ませてもらったし、温泉行って二人で女風呂に一緒に入った仲の大切なお友達だったのに、壊れてしまわないように何もしてあげることが出来なかった。

悲しいやらいたたまれないやら、なんでそんなことに……と菊池は嘆きました。

親しい人間は悲しむものなんです。友人自身の自業自得であったとしてもそれでも悲しいんです。

今は生きているのかさえわからない友人のように、心身壊して欲しくないという想いが切実にあるから菊池はフライングには否定的なのです。

生きているとしたら今は三十路の友人がたどったニューハーフ人生はすさまじ過ぎて…違法な事柄も含むためここには書けませんが、小説の中に細切れにして書いていこうと思っています。

これからネットでホルモン剤入手して摂取しようと考えている方々はちょっと考えてみて下さい。

「もしも、あなたがフライングしてホルモン剤使用している最中に病んでしまったらご両親やお友達は悲しむんじゃありませんか?泣いてる顔思い浮かべてみてください」

結局、医師の管理下になければ無茶なことをやる人もいるわけで、焦りの強い人は特にホルモン剤の大量摂取をやらかしかねない。セルフコントロールは難しいでしょう。

体だけ変えるならタイ行って手術してくればリスクはあるけど安く出来る。

婦人科行けば病院によってはこんなに頻繁に打ってもいいものか?というくらいホルモン注射打ってくれる病院も存在してますよ。

でも、戸籍上の性別まで変えたいのであれば結局はジェンクリ行ってカウンセリング受けてガイドラインに従わなければならない。

たとえば、MTFの人が女性のような外見を求めるのならば、化粧品でお肌のお手入れしたり美肌効果のあるサプリメントの摂取、脱毛ローションを使ってみるなど改善の余地はあるはずです。

全身に使える脱毛ローション、その他お手入れに必要な化粧品類や補正下着類を知りたい人はプチメして下さい。(業者じゃないし、教えたところで菊池にはなんの得にもならないんでブログ上でコマーシャルはしませんがw)

今はネットのおかげで知識が先行してしまっているけど、10年、20年前はネットでホルモン剤入手なんてありえなかったし、みなさん悩みながらも大人になるまで我慢してきたんです。

早い子でもホルモン開始のスタート地点は高校卒業後が基本。

「今の性別の外見が嫌だから」

じゃなくて、

「なりたい自分になりたいから、これこれこういう努力をする!そして、最終的には○○になる!!」

と目標持ってイメージトレーニング重ねて、自分に負けない自分になっていって欲しいと願ってます。

それは、これから病まないために必要なことだと思うからです。

ただの現実逃避で終わって欲しくないし、ちゃんと自分のそうありたい性で幸せになって欲しい。

ネット上でいろんな薬物やホルモン剤やサプリを目にしても乱用しないこと、いけないドラッグを勧められても手を出さない意志、そういうものを若いうちにちゃんと身につけておいて欲しい。

まずはフライングせずに待つことによって、今後あぶない誘惑があったとしても、はっきりと断れる強い意志を持って欲しい。

最終的に自分が望む自分になるため、病まないため、「危険から自分を守れる意志」を身につけておいて欲しいから、菊池はフライングは勧めませんし肯定もしません。

フライング以外で「らしくなる方法」や「外見のコンプレックスを現状で出来る範囲内でどう解消していこう?」といったことならない知恵しぼって真剣に一緒に考えてあげたいとは思いますが。


【ご案内】
携帯からご覧になっている方は、URLコピペしてFC2ブログ小説http://kitikunotawagoto.blog109.fc2.comへもどうぞ~m(._.)m

Posted on 2008/08/19 Tue. 14:00 [edit]

レンタルドールKEI 56 

 気まずさを感じながらも歩き続けていたら秋月様のお屋敷の門が見えてきた。 
「あれ?」
 軽四のトラックが数台止まっている。
 門の中に入り庭を見たら5、6人ほどの人がそれぞれ作業をしていた。
 草を刈ったりむしったりしている人や木の剪定をしている人たち。
 秋月様はさっそく庭師さんたちを呼んでくれたようだ。
 日傘を閉じて玄関の引き戸をガラガラと開け、
「ただいま戻りました」
と言ったらトメさんが出迎えにやって来た。
「おかえりなさいませ。今、庭師が来ておりますので奥様は奥のお部屋にどうぞ」
となぜか案内された部屋には大きな本棚や机や椅子が有り書斎のような感じだった。
「こちらの本やアルバムは旦那様が奥様にお見せしてもかまわないとおっしゃっていましたので、退屈しのぎにどうぞ。これはたぶん旦那様が子供の頃のお写真ですよ」
 本棚から古いアルバムを引き抜いたトメさんは、僕に書斎の椅子に座るように勧めた。
 僕が椅子に座ると机の上にアルバムを置いて開いてめくったトメさんは、
「これは、坊ちゃまが12、3やそこらの頃のお写真です」
と黄ばんだ白黒写真を指差した。
 その写真の中の賢そうな顔をした少年は、子供の頃の僕とちょっと似ていて驚いた。
「あの…トメさんは、旦那様のことを子供の頃から知ってるんですか?」
「はい、私は秋月様のお屋敷には八つの年からご奉公させていただいておりましたので」
と答えたトメさんに、
「じゃあ、トメさんは本物の瑠璃子さんのことも知ってるんですよね?」
と僕は問い掛けてみた。
 一瞬にして顔色が変わったトメさんは、
「瑠璃子様のことも存じておりますが……」
と口を濁した。
「どんな人だったんですか?」
「それは……」
 トメさんがうろたえているのは一目瞭然だった。
 どうしてそんなにうろたえる必要があるのだろう?
 瑠璃子さんは、本来ならこの家の正当な跡取り娘であったはずの人なのに……。
「あの…旦那様には私が話したことは内緒にしておいて下さいますか?旦那様は奥様にこのような話は聞かせたくはないのではないかと思われるので、トメは出来ればお話したくないのですが……」
「私は、瑠璃子さんの身代りなのでしょう?気になってしょうがないんです。トメさん、瑠璃子さんのことを教えてくれませんか?もちろん、旦那様には言いませんから」
と僕がお願いしたら、
「はあ…奥様がどうしてもとおっしゃるなら」
と言ってトメさんはアルバムをめくって何かを探し始めた。
 あるページでトメさんのアルバムをめくる手が止まった。
「こちらが瑠璃子様です。奥様にそっくりでしょう?旦那様の姉…いえ、兄にあたる方です」
とトメさんが指さした14、5才くらいに見える振袖姿の少女は玲ちゃんそっくりだった。
 僕の双子の姉である玲ちゃんが髪を長く伸ばしていた頃によく似ている。
 この写真は白黒だけど、成人式の時の玲ちゃんの振袖姿とそっくりだった。
 え?でも、トメさんさっきなんて言った?
「兄って!?瑠璃子さんは女性だから姉ですよね?」
「いえ、瑠璃子様は男性ですから、旦那様のお兄様なんですよ。瑠璃子様はわけあって女性として育てられたので、このようなお写真が残っているのです」
「えっ!?」
 瑠璃子さんは男だった?
「うそ……」
 僕はあまりに予想外な話に呆然としてしまった。(続く)


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Posted on 2008/08/17 Sun. 18:27 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 55 

 神社の鳥居をくぐって神域から俗界へ戻った途端、
「裏山のしゃくなげは?」
と問い掛けてきた瑠璃子さんの声が響いた。
「山の上の方できれいに咲いてましたよ」
と僕が答えたら、
「そう…よかった」
と瑠璃子さんは言った。
「庭のしゃくなげはあの神社の裏山のしゃくなげから株分けしてもらってきたものなんだよ。大和が『神社の裏山で瑠璃子さんみたいな花を見ました』なんて、目をキラキラと輝かせて本当にうれしそうな顔をしていうものだから、ちょっと見てみたくなって『大和、その花をとってきなさい』と私は言ったのに…ちょっと花を一枝手折ってきてもらうつもりでいたのに、あの馬鹿は一株掘り出して来て『枝を折るのはかわいそうなので一株いただいてきました。花泥棒は罪にはならずともいいますから、このしゃくなげにはこの庭に住み替えしたとでも思っていただきましょう』なんて言って私の部屋からよく見えるところに植えてしまったんだよ。あれは、私が13で大和が12、大和が引き取られてきてまだ二ヶ月やそこらのことだった」
 帰り道、瑠璃子さんの気配は木陰を選ぶように移動していたけれども、声ははっきりと聞こえてきた。
 瑠璃子さんの口調はどことなくうれしげだった。
「あの時は父様にさんざん折檻されても大和は山にしゃくなげを返しには行かなかった。ここらでは、神社の裏山の白いしゃくなげは神木ということになっていてバチが当たるとも言われたんだけどね。大和は『本物の神木なら丁重にお迎えすればこの家に繁栄をもたらしてくれるのではありませんか?』と子供らしからぬ賢しげなことを言って決して折れなかった」
 瑠璃子さんの思い出話を聞いていた僕は、
「どうして瑠璃子さんは自分で見に行かなかったんですか?歩いて行ったってたいした距離じゃないじゃないですか?」
と何の気なしに言ってしまった。
「おまえのような健康な体ならたやすいことも、私には……」
 悔しそうな瑠璃子さんのその台詞を聞いた途端、僕は言ってはならないことを言ってしまったことに気がついた。
 そうだ!生前の瑠璃子さんは病弱で…だから妾の子であった秋月様が引き取られたんだった!!
「私だって外に出たかった!でも、それが叶わぬほど衰弱した体は寝たり起きたりで、ほとんど自分の部屋の中で過ごすしかなかった…」
 地雷を踏んでしまった僕は、
「ごめんなさい」
と瑠璃子さんにすぐにあやまったけど、瑠璃子さんは何も言ってはくれなかった。
 その後しばらく無言であたりは静まり返ったままだった。
 青空の向こうには真っ白な雲がゆっくりと流れていく。だけど、こんないい天気なのにうっかり口にしてしまった失言のせいで僕の気分はどよよ~んと沈み込んでいった。(続く)


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Posted on 2008/08/14 Thu. 20:14 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 54 

 神社の鳥居の前までやって来たら、
「裏山のしゃくなげを見て来ておくれ」
と瑠璃子さんの声が背後から小さく響いた。
「え?」
「ここから先は私は行けないから」
という瑠璃子さんはそういえば悪霊だった。
 鳥居から向こうの結界の張られた神域内に、悪霊の瑠璃子さんは入ることは赦されない。
「はい、見て来ます」
 そう答えて石柱の鳥居をくぐった途端背後の瑠璃子さんの気配が消えた。
 こんなにはっきりと結界の境目を感じたのは初めてだった。
 石柱の鳥居で俗界と隔てられたこの神域内には、人の生気を吸い取り死に至らしめてきた悪霊は入ることは出来ない。
 別に慣れ親しんではいないけど、ここで一番僕のことをかまってくれるのは幽霊の瑠璃子さんだったりするから、その瑠璃子さんがやっぱり悪霊なんだと思うとなんだか悲しくなった。
 恐怖感よりもやるせなさを感じた。
 石段を登りながら考えた。
 どうして瑠璃子さんは悪霊なんかになってしまったのだろう?
 成仏出来なかったのは秋月様のことが心残りだったから?
「両想いでも兄弟じゃ…ダメ…だよね」
 秋月様と瑠璃子さんとの関係とは全然違うけど、実際に姉のいる僕はもしも玲ちゃんのことを兄弟という関係以上に好きになってしまったとしても、隠し通すかあきらめるかすると思うからそうひとりごとをつぶやいてしまった。
 近親相姦なんて僕には考えられない。
 瑠璃子さんも踏みとどまっていたようで、生前はそういう関係にはならなかったと言っていたけど、昨夜のあれは瑠璃子さんの本音だったのだろうと思うと、なんだか瑠璃子さんがかわいそうに思えてきた。
 僕自身は男に抱かれることに恐怖感はまだあると思う。
 だけど、瑠璃子さんに憑依されて……最後まではしてないけど、秋月様に抱かれている間は恐怖感は感じなかった。
 あれは瑠璃子さんの感情に感化されていたのかもしれない。
 泣きたくなるほど愛おしく、壊してしまいたくなるほど狂おしく激しいあの感情は僕のものじゃない。
 途中まではうれしくてうれしくてもうこれで死んでもかまわないという想いがあの時伝わってきていたけど無視しようとしていた。
 あれは僕のものじゃないから。
 それでも、最後まで出来なくて悔しくて悲しくて布団の中で泣いていた瑠璃子さんのあのせつなさは僕の心を締めつけた。
「年だから、もうダメなのかな?」
 秋月様の下半身の状態を思い出しておもわずそうつぶやいてしまったけれども、じゃあなんでドールの僕をレンタルしたの?という疑問がわいてきた。
 僕には秋月様の真意がわからなかった。
 僕が選ばれたのは瑠璃子さんに似てるかららしいけど、僕が見た幽霊の瑠璃子さんは病み衰えた姿で似てるかどうかはわからない。
 瑠璃子さんくらい力のある悪霊なら、自分の見せたい外見に姿を変えるくらいのことは出来るはずなのに……。 
「まさか…あれが僕に見せたい姿?」
 秋月様にもトメさんにも幽霊の瑠璃子さんは見えていない。
 消去法で瑠璃子さんが姿を現す時に見せるあの姿は、僕に見せるための姿ということになる。
「僕ならきれいな姿を見て欲しいと思うんだけどな」
 おもわず本音とともにため息を漏らしてしまった。
 僕が幽霊になったとしたなら、きれいな女の子の姿になって化けて出ると思う。
 人に見られるならなるべくきれいな自分がそうありたい姿がいい。
 瑠璃子さんが何を思ってあの姿を僕に見せているのかわからない。
 考え事をしながら石段を登りきったら、狭い神社の境内には狛犬と小さな拝殿が見え参拝しようとしたらお金を持ってないことに気がついた。
「どうしよう?」
 困った僕は近づいて行った拝殿前に賽銭箱が置かれていないことに気づいてほっとした。
 無人の小さな神社だから普段は賽銭箱は設置していないのだろう。
 田舎のこういう神社の場合、神社のお祭りや初詣の時だけ賽銭箱を設置したりすることもある。
 小学生の時に田舎に住んでる従姉妹の家に夏休みに遊びに行ったら、こんな感じの神社でお祭りの時だけ賑わっていた。
 二礼二拝一礼の参拝をしたら裏手に回って裏山の様子を見に行った。
 地元の人が手入れをしっかりしているようで、草はきれいに刈られていて着物の裾をさほど気にすることなく草履でも問題なく歩いて行けた。
 傾斜のきつい山には登らずに済んだ。
 深緑の中、しゃくなげの花が山の上の方で白い花を咲かせているのが見上げたら見えたから。
 それを確認したら僕は神社を後にした。(続く)


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Posted on 2008/08/12 Tue. 21:45 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 53 

 朝からなんとなく気が重かった。
 洗面所で顔を洗った時に自分の顔を見たら目が腫れていて、それを見たら胸の奥がツキンと痛んだ。
 瑠璃子さんが,、昨夜布団の中で泣いていた証拠を目の当たりにしたらなんだかせつなくなった。
 いつもは、朝っぱらから威勢良くからんでくる幽霊の瑠璃子さんは今朝は無言のまま。
 朝食の時、トメさんが僕の顔を見ても見て見ぬふりで、何も訊かないでいてくれたのが唯一の救いだった。
「奥様、家の中に閉じこもってばかりいても退屈でしょう?ちょっとお散歩に出かけてみてはいかがですか?門を出て左手に向かえば神社に向かう一本道です。たいしておもしろいものはございませんが気分転換に……」
 食後、珍しくトメさんが外に出ることを勧めてきたものだから、
「そうですね、ちょっと行って来ます」
と僕は答えた。
 玄関先で、
「今日はいいお天気で日差しが強うございますから、日傘をお持ちになって下さい」
とトメさんから手渡されたのは、レースのフリルの縁飾りがついた白いパラソルだった。
 草履を履いて外に出た僕は、その白いパラソルを広げてさした。
 瑠璃子さんの気持ちを考えるとうきうきしてしまう自分を抑えなきゃと思ったのに、僕はうれしくてたまらなくてクルリと白いパラソルを回してみたりした。
 以前からおしゃれな日傘をさして歩く女の人を見かけるとうらやましく思っていたから……。
 家の門を出て左手の舗装されていない細い田舎道を歩きながら、僕は瑠璃子さんの気配を気にした。
 ついて来ているけど声はかけてこない。
「瑠璃子さん、いるんでしょ?」
 おもいきって僕の方から声をかけてみたけど、気配はあれど返事はなし。
 青空の下、幽霊の瑠璃子さんの心配をしながら、僕は神社へと向かって黙々と歩いた。(続く)


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Posted on 2008/08/11 Mon. 00:37 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

1分だけ行くなら天国? 地獄? 


ブログネタ:1分だけ行くなら天国? 地獄?
参加中




温泉でガキの相手疲れで帰ってきてからダウンしてました。




景気づけに自分が楽しめるブログネタ探してみたらいいネタ発見!




参加するです。


1分だけ行くなら菊池は地獄に行ってみたいです♪



地獄の拷問見てみたい( ̄ー☆



サドにはたまらんツアー企画!?



一分なら時間ないから無理だろうけど、鬼腐人菊池として飛び入り拷問参加させていただきたいかも~?



ボンデージ着用でやる気満々で行っちゃいます!



個人的には閻魔様を調教して人別帳を書き換えさせるとかやってみたい~(一分じゃムリ)


閻魔様はお仕事ではSだけど、プライベートではMなのさっ!と勝手に妄想中w




あはっ、地獄はめっちゃ楽しそうざます(^O^)



残念ながら、神道の菊池には天国も地獄も無く、死んだら神様として奉られることになっているので、一分と言わず一日体験鬼腐人として地獄の仕置き人をやってみたかったりしています(笑)




求人募集ないかしら?



『求む!拷問要員(鬼)経験者優遇』



なんて地獄のアルバイト募集があったら、菊池は是非行きたいです。




履歴書には以下の認定証も添えちゃいます。






拷問じゃなくて閻魔様を調教して地獄を裏で牛耳るというのも有りだなぁと妄想広がり、まだバテ気味の菊池もちょっと元気が出てきました(笑)




いいブログネタをありがとう(^^)

Posted on 2008/08/10 Sun. 20:25 [edit]

付き合ってる人のためにした努力? 

ブログネタ:付き合ってる人のためにした努力は? 参加中

昔、彼氏が明け方に酔っ払って電話してきた時、

「前に住んでたマンションまで歩いて来たから、そこのフロアーで寝る」

なんてアホなことを喘息持ちのくせして言い出し、

「発作起きたら大変だから、うちまでタクシー乗っておいでよ!」

と酔っ払い彼氏説得してうちまでタクシー乗って来させたことがありました。

真冬の札幌で喘息持ちの彼氏がホームレスのまねごとなどしたら、発作起こして死んじゃうかもしれないので、菊池はかなり必死でした。

タクシー乗って無事菊池が当時住んでたマンションまで彼氏が到着して安心したのもつかの間、

「タクシーにピッチ忘れた!」

と彼氏が言い出したものだからさあ大変!

PHS捜しにあちこち電話し、忘れ物問い合わせしました。

そして、なんとか彼氏が乗ったタクシーのドライバーさんと連絡取りました!

で、当時、夜のお勤めしていた菊池は、出勤の時にそのタクシーのドライバーさん指名して迎車して彼氏のPHS受け取り彼氏に後で渡してあげたわけなのですが、さりげにチェック入れてから渡しました(笑)

ロックかかってましたが、そんなもん彼氏の誕生日打ち込んだら一発で解除出来ちゃいましたから(爆)

必死で捜してあげたんですから、これくらい当然です(キッパリ)

おかげで敵の名前判明したのですが、菊池と名前…ファーストネーム同じでちょっとショックでした(;_;)

Posted on 2008/08/08 Fri. 03:17 [edit]

レンタルドールKEI 52 

 今夜の瑠璃子さんは僕の体を使ってわりと普通のセックスをしようとしていた。
 死んで幽霊になってから、女の人の体に憑依して何度も抱かれたと言っていただけあって、瑠璃子さんはなかなか積極的だった。
「大和、舐めて……ここも触って」
と言って秋月様を誘導している。
 僕は視覚も聴覚も触覚も遮断出来ない状態で、それらを瑠璃子さんと共有させられ混乱していた。
「あ…あっ、そこいい!大和!もっと…」
と喘ぎながらも自分…正確にいうと僕の体がもっと気持ちよくなるような愛撫の仕方を瑠璃子さんは秋月様に命じていた。
 抱かれていても女王様?注文の多い女王様?
 瑠璃子さんが僕の声で言う台詞は、聞いててなんだかものすごく恥ずかしくて…ヘンになりそう。
 僕自身はその行為は嫌なはずなのに身体の快感は伝わってくる。痛くはない。
 瑠璃子さんが僕の体で感じている快感を僕も感じている。
 不思議と恐怖感はなかった。
 男に輪姦されてしまった僕は男に犯されるのは怖かったから、水揚げの時大丈夫か不安だったのに……。
 形だけとはいえ祝言のまねごとをして、初夜ということになっていた水揚げを迎えたあの夜、悪霊化している瑠璃子さんに見物されながらのそれは中途半端に終わった。
 その後は瑠璃子さんに頼まれて体を貸すことになってしまったし、しかも夜の行為はSMプレイばかりで、ドールのKEIとしての僕の水揚げは最後まで行われてはいなかった。
 いよいよ最後まですることになるのかと思うとやっぱり不安だったけど、今抱かれている体は僕のものであって僕じゃないような状態で、ちょっぴり他人事な感じがしていた。
 瑠璃子さんに憑依されている僕は、瑠璃子さんの操り人形とかモビルスーツに似たようなものであるかのように思われた。
 子供の頃、再放送で偶然見たアニメをこんな場面で思い出してしまった僕は、
『瑠璃子さんがアムロで、僕はガンダム?』
 そう思ったらちょっとだけ愉快な気分になってきた。
 瑠璃子さんの操縦で恥ずかしい格好をしてしまっていたけど、僕じゃなくて瑠璃子さんがやっていることだから僕には関係ない。
 悪霊の瑠璃子さんまかせにして、水揚げを最後まで済ませてしまえるのは、僕にも好都合なことと思うことにして快感に集中した。
 けれども、いよいよかと緊張したその瞬間、
「瑠璃子様…申し訳ございません」
という情けなさそうな声色の秋月様の声が僕の下半身の方から響いてきた。
「大和、どうした?早く……」
と手を伸ばした瑠璃子さんが僕の手でつかんだものがなんであるのかに気がついた僕は、秋月様が謝った理由を知った。
「ダメなのか……」
 瑠璃子さんも硬度の欠ける勢いのないそれをやわやわと揉みしだきながら小さくつぶやいた。
 瑠璃子さんとのSMプレイでも秋月様のモノが完勃ちしていることは無かった。
 今夜も半勃ちというにも柔らかい感触のまま。
「これではどうだ!」
と秋月様を押し倒して上に乗った瑠璃子さんは、それを握りしめながらお尻に押し当てていたけど、それが僕の身体の中に入ってくることはなかった。 
 しばらくその体勢でがんばっていた瑠璃子さんは、
「疲れた…もう寝るから、大和もおやすみ」
と言うなりいきなり布団を被って寝てしまった。
 湿った感触が次第に広がっていき枕を濡らしていく。
 もしかして、瑠璃子さん泣いてる?
 秋月様に背を向けて瑠璃子さんは静かに泣いていた。
 僕は、瑠璃子さんに憑依されている体が眠ってくれるまでの間、いたたまれない思いでそれを感じているだけだった。(続く)

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Posted on 2008/08/07 Thu. 23:12 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

百聞は一見にしかず~原爆の日~ 

今日で広島に原爆が落とされ63年 広島出身者の思い
 広島は8月6日、63度目の原爆の日を迎えた。広島県民はこの日をどう受け取っているのだろうか。現在都..........≪続きを読む≫広島に投下された原爆によるきのこ雲
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

本日広島は原爆の日です。

1945年8月6日原爆投下された広島、同年8月9日に原爆投下された長崎は、当時の学者先生たちが「100年は草木も生えないだろう」と言ったほどのひどい状態だったそうです。

それが急速に復興したのは、第二次世界大戦中耐え忍んできた方々の戦後の努力の賜物です。

戦争による被爆被害を受けた唯一の国民である日本人としては、忘れられつつある原爆投下の事実を若い世代へ伝えていかなければなりません。

戦争による原爆投下は二度とあってはならないことです。

けれども、決して忘れてはならない出来事でもあります。

今日は甥っ子たちにネットの画像引き合いに原爆について説明したのですが、

「百聞は一見にしかず」

でした。

被害状況が一目瞭然な画像に興味を持って、いつもは落ち着きのない子も最後まで私の話をおとなしく聞いていました。

私が伝えたかったことがちゃんと伝わっているかどうかはわかりません。

それでも、戦争を知らない世代の私なりに得た知識で考えたこと感じとったことを子供たちに伝える努力はしていこうと思っています。

http://blog.with2.net/link.php?491424

Posted on 2008/08/06 Wed. 19:05 [edit]

レンタルドールKEI 51 

「瑠璃子様!この手はいかがなされましたか?」
と帰って来てから落ちつかなげな様子だった秋月様は寝所に入った途端、包帯を巻かれた僕の両手を握って訊ねてきた。
「イタッ!」
と僕が声をあげたら、
「申し訳ございません!」
と秋月様は僕の足元にひざまづいたかと思ったら、土下座して謝ってきた。
「大丈夫。庭の草むしりをちょっとしたら雑草で切れてしまっただけで、たいしたことないのにトメさんったらおおげさなんだから」
と僕が笑って答えたら、
「瑠璃子様はそんなことはなさらなくていいんです!荒れた庭が気になるなら、明日にでも庭師の手配を致しましょう」 
と秋月様は言った。
「なんだかしゃくなげがかわいそうだったから…せっかく大和が採って来てくれたのに……」
 なんとなくそう言ってしまった僕の足元に、
「瑠璃子様!」
とがばっと秋月様は感きわまったご様子で抱きついてきた。
「余計なことを言うんじゃないよ!早く代わっておくれ!!」
 幽霊の瑠璃子さんは声を荒げて早く代わるように催促をしてきた。
 僕はなんで瑠璃子さんが怒っているのかわけがわからなかったけど、言われるままに水晶のブレスレットをはずして、また悪霊の瑠璃子さんに体を貸してしまった。
 だけど、今夜はいつもと違っていた。
 今までは、女王様の瑠璃子さんが秋月様を責め立てたり、奉仕させたりするようなSMプレイばかりしていたのに、膝を折って秋月様の肩を抱きしめた瑠璃子さんは、
「大和、ちゃんと抱いて……」
と秋月様の耳元で囁いた。
「ちゃんと大和の花嫁にして」
 瑠璃子さんらしからぬ台詞に僕は唖然としてしまった。
 今までと違って口調もしおらしい。
 それでも主導権はやはり瑠璃子さんにあるようで、返事も聞かずに瑠璃子さんは秋月様の顔を愛おしそうに両手で挟むとそっとくちづけた。
 唇と唇を重ねただけのキス。
 接吻というのが似合いそうなそれを保ちながら、瑠璃子さんは自分から布団へ向かって背後に倒れていき秋月様を引き倒した。(続く)

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Posted on 2008/08/05 Tue. 21:23 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

道明寺と花沢類どっちと付き合いたい? 


ブログネタ:道明寺と花沢類どっちと付き合いたい?
参加中



こんばんは、三才の姪にまで、



「ヘンタイ」



呼ばわりされる真性変態の菊池です(笑)



そんな菊池も、



「花沢類は花男No.1王子様なの~♪」



と浮かれてしまう乙女心は持ち合わせております。



付き合うなら俺様道明寺よりも憧れの花沢類がいいです(キッパリ)



しか~し、うちの身内レディースは全員花沢類派。



特に菊池と小三の姪は男の好みがかぶりまくっておりまして、花沢類争奪戦勃発!



小三VS三十路のおばの仁義なき戦いが……。



さあ花沢類は果たしてどちらをえらぶのか!?



な~んてことが付き合う前にありそうです(ナイナイ)



でもね~、実際に菊池が過去に付き合った男はなぜか道明寺タイプなのですわ。



現実には、俺様男はいても王子様はいないんですよ。



花沢類って乙女のファンタジーの世界の王子様だから、現実に花沢類を求めてもありえないんですよ、きっと。



それでもドラマでときめいちゃうのはありだと思うんで、ありえないのを承知の上で、



「花沢類に百万点」



などと賭けてしまったりするんですよ。



だけど、花沢王子に尽くされてみたい願望はありですね~♪



「女は尽くされてなんぼのもんじゃぁ!」



と俺様彼氏に鍋奉行させたり、焼き肉焼かせて食べた菊池は思うのですよ。



「次は花沢類育成だーっ!」



と思ったりもするのですが、たぶんそれは無理。



乙女のファンタジーだからw



余談ですが、うちの甥っ子は将来今井翼みたいな感じに成長しそうです(^^)v



性格的には、残念ながら花沢類タイプに育ちそうにはなく、どちらかというと道明寺タイプに育ちそうなのですが……。




http://blog.with2.net/link.php?491424


Posted on 2008/08/04 Mon. 20:04 [edit]

レンタルドールKEI 50 

 目が覚めたらすぐに左手首の水晶のブレスレットの有無を確認した。
 ちゃんとはまっているのを見て僕は軽い安堵を覚えた。
 秋月様は理由も聞かずに僕が眠っている間に水晶のブレスレットをはめてくれている。
 僕はずっと瑠璃子さんにとり憑かれたままになるのが怖かったけど、このブレスレットさえ身につけていれば瑠璃子さんに憑依されたままにはならない。
 秋月様は毎朝僕が起きる前にどこかへ出かけて行く。
 迎えの車の音で目を覚ます僕は、起きようとしてもだるくてすぐには起き上がれない。
 悪霊の瑠璃子さんは生気は吸い取ってないと言うけど、悪霊に憑依されてノーダメージで済むとは思えない。
 多少は体に負担がかかっているような気がしていた。
 それでも、約束は約束。
 僕は、あれから毎晩、寝所で瑠璃子さんに体を貸し続けている。
 見たくないものを見て、聞きたくない声を聞き、感じたくない感覚を共感させられ、僕は精神的にかなりしんどくなっていた。
 秋月様は見た目の感じでは70過ぎのおじいちゃん。中肉中背だけど肩幅広めで頑健な感じだ。
 秋月様の年代iだと体格いい方なのかな?
 だけど、脱げばやはり老いは隠せない。
 おそらく年のわりには老化してはいない方なんじゃないかと思われるのだけれども、多少皮膚にたるみやしみはある。
 筋肉質な肉体は老人の体には似つかわしくない印象。
 もう亡くなってしまったけど、僕のおじいちゃんの足をさすってあげた時、すね毛がまったくなくなってすべすべしていたのを思い出した。
 まるで女の人の足のようにやわらかな曲線を描いていたふくらはぎ。
 なぜかうらやましかった。
 あの時の僕の足には忌まわしいすね毛が生えていたから。
 秋月様もすね毛皆無な状態だけど、その足はまだ筋肉で筋張った男の足のラインを保っている。
 どうやら年をとると男性ホルモンが減少して、男も体毛が薄くなっていくようだ。
 あんなお年寄りに鞭振るうなんて……見てるだけでもイタイ。
 秋月様は、顔だけ見ると深く皺が刻み込まれたその顔は老けこんでいて、70代後半くらいかと思われるご老人なのだ。
 憂鬱……痛いのは嫌だけど、まだ自分がいたぶられる方がましかも?
 連日、夜は悪霊の瑠璃子さんに憑依され、SMプレイ体感させられている僕は、本音を言うと逃げだしたくなっていた。
 頭がおかしくなりそう!
 間違いなく僕はサディストではない。
 そんなことを考えながら、寝巻きから着物に着替えた僕は廊下に出た。庭の雑草が目につく。
 特に、気高く咲き誇る白いしゃくなげの花が雑草に囲まれてしまっているのが、この前から気になっていた。
 ふと思いついてたすき掛けした僕は縁側から庭におりて草むしりを始めた。
 この花は特別な花。
 白いしゃくなげの花を雑草に埋もれさせておいてはならないという想いは、日に日に募って放っておけなくなっていた。
 朝っぱらから、朝食もとらずに僕が素手で庭の草むしりをしているのに気づいたトメさんは、
「奥様はそのようなことはなさらないで下さい!お庭が気になるなら、庭師を呼んで手入れすることを旦那様にお願いしますので」
とあわてて止めにやって来た。
「あとちょっとやったら……」
と言ってなんとかしゃくなげの周辺だけ草をむしり終えた僕は、なぜかいつもは口うるさい悪霊の瑠璃子さんがちっとも声をかけてはこなかったことに気がついた。
 たぶん近くにはいる。
 瑠璃子さんの気配をすっかり僕は覚え込んでしまっているから、話しかけてこなくても近場にいるかいないかくらいはわかる。
 珍しいこともあるものだと思いながらも手を洗いに行ったら石鹸が手指に出来た傷にしみた。
「いたっ!」
と声をあげてしまったら、
「素手で草むしりなんかするから…馬鹿なコだね」
という瑠璃子さんの声がすぐ耳元で聞こえてきた。
「ありがとう」
 そらみみ?
 微かに消え入るような礼を述べる声が続いて聞こえてきた。
 もしかして照れくさいとか?
 声に出して言ったらご機嫌損ねそうな気がしたから黙っていたけど、瑠璃子さんの気配が庭のしゃくなげの方を気にしているのは伝わってきた。
『どういたしまして』
 僕は声には出さずに心の中でそうつぶやいた。(続く)


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Posted on 2008/08/04 Mon. 00:14 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

ブログ通信簿? 

ブログネタ:ブログ通信簿、使ってみた? 参加中

ブログ通信簿?

なんですか、それ?

「まあ、いいや、とりあえず参加してみよう!」

と一回目携帯から書こうとしたら…あれれ?期待していた何かが出てこない(汗)

で、パソコン開いてから詳細見て納得。

自分のブログURLをブログ通信簿のページに入力しないといけなかったのでした(^^;

やってみた結果はこちらです。
鬼蝶の戯言

新聞委員だそうです。

壁新聞はよく作りましたよ。

委員じゃなくて部活の方ででしたが。

マメ度だけは5いただきました。

ほんとは無精者な菊池が(笑)

マメな更新はブログだなんですけどね~( ̄ー☆

「ファッションデザイナーを目指しましょう」

という通信欄のお言葉は「なぜに!?」という感じなのですがまあ無難な方の評価かな?


ついでに小説メインの別ブログでブログ通信簿試してみましたらこんなん出ました!
鬼畜の戯言★ブログ版

図書委員…菊池はマジで学生時代は長いこと務めさせていただきました。

図書館のおね~さんにでもなろうかと図書館司書の資格も学生時代に6限目まで講義受けて取得しました。

が、図書館司書は募集が滅多になくて、あってもバイト時給560円!

一人暮らしではそんなんじゃやっていけないので、初任給が良かったもんだから某外資系企業に正社員入社しましたが、今おもえばまるで目先の金に目がくらんで許婚の貫一を捨てさせたお宮の親のような選択でした。

さて、5段階評価です。

やはりマメ度だけは5!(完全に騙されてるよ、先生w)

しか~し、ブログ性別に注目!

こちらはと判定されています!!

やはり、菊池が脳内チ○コ隠し持っているのがばれたのでしょうか?(アセアセ)

ブログ性別は何を基準としているのかわかりません。

でも、同一人物でもブログ性別もブログ年齢も通信欄の先生(?)のお言葉もまるで違うんですよね~。

他のブログでも試してみようかしら?

結果が楽しみです(ニヤリ)

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Posted on 2008/08/03 Sun. 22:17 [edit]

レンタルドールKEI 49 

 それは奇妙な感覚だった。
 悪霊の瑠璃子さんが僕の中に入って来た瞬間、僕は押しのけられたような感じがした。
 ぐるんと反転して表と裏の入れ替わり。
 そういう感覚にも似ているのかもしれない。
 だけど、瑠璃子さんが入って来たのと同時に僕は指一本自分の意思で動かすことも出来なくなってしまった。
 完全に体は乗っ取られてしまっていた。
 ただ、映画でも観ているような感覚で瑠璃子さんが見ているものが見え、瑠璃子さんが聞いていることが聞こえてくる。
 そして…瑠璃子さんが感じていることが伝わってくる。
「大和、お舐め!」
と腰巻一枚になった僕の体に憑依中の瑠璃子さんは布団の上で膝立ちになって言った。
 自分の声がそんな風に命令するのを僕はただ聞いているだけだった。
「はい」
と秋月様は瑠璃子さんが指し示しているところにむしゃぶりついた。
 右の乳首を舐め吸われて、
「あっ…ああ……」
と声を漏らしてしまった瑠璃子さんは秋月様の頭を抱きしめた。
 どうしよう…僕にも感触が伝わってくる。
 おそらく瑠璃子さんと同じように感じている。
 体の自由は奪われてるのに体の感覚は伝わってくるなんて……。
 予想外の出来事に僕はパニックに陥った。
 見ることも聞くことも感じることも強制状態なんだから始末に負えない。
 快感が途切れた時、
「う、うぐううぅっ……」
 苦しげに秋月様は呻いた。
 瑠璃子さんがきつく抱きしめ過ぎて口も鼻も胸に埋もれて秋月様は窒息しそうになっていたからだ。
 不意に抱きしめた腕の力を緩めた瑠璃子さんが、
「大和、よかっただろう?」
と訊ねたら、しばらく咳き込んでから、
「はい、素敵でした。瑠璃子様」
とうっとりした顔つきで秋月様は答えた。
 瑠璃子さんが言っていた通り秋月様はマゾなのだろうか?
 秋月様が着て帰って来たスーツのズボンから抜き取ったベルトで、バシバシ秋月様の背中を瑠璃子さんが叩き始めたのも、僕は見たくなくても見続けなくてはならなかった。
「あぅっ…い、いいです!」
と歓喜の声をあげている秋月様は、ベルトで滅多打ちにされて、
「瑠璃子様!瑠璃子さま!瑠璃子さまぁ!!」
と後半はひたすら瑠璃子さんの名前を呼び続けた。
 泣いてるようにも見えるのだけれどアレでいいのだろうか?
 全裸になっている秋月様のモノは半勃ち状態になっていた。
 一方、責め立てている瑠璃子さんも興奮しているようで、乗っ取られている僕の体の方も勃起していた。本来の僕ならありえない反応。
 見てて痛いんだけど……誰かをぶっ叩いてこんな風に興奮するなんて僕ならありえない。
 瑠璃子さんに体を乗っ取られているのに、体の感覚は僕にも伝わってくるからなんだかヘンな感じ……というか、早くも僕はこの感覚と状況から逃げ出したくなっていた。(続く)


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Posted on 2008/08/03 Sun. 20:48 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 48 

「奥様、どうぞお先にお休み下さいませ」
とトメさんに言われたけど、秋月様がまだお帰りにならないのにレンタルされているドールの僕が先に寝てしまうわけにもいかないし、
「ダメだよ、大和が帰って来るまで起きていなくちゃ。旦那様のお帰りは起きて待っているもんだ」
と悪霊の瑠璃子さんも言うしで結局起きて待っていた。
 車のエンジン音が聞こえる前に、
「ほら、旦那様のお帰りだよ。玄関までお出迎えに行きなさいよ」
と悪霊の瑠璃子さんに言われて玄関に向かってみたら、玄関までたどり着いたときちょうど車が家の前で止まる音がした。
「正座してちゃんと三つ指ついてお出迎えなさい」
 幽霊というより小姑な感じの瑠璃子さんに言われて、正座したら秋月様が玄関の引き戸を開けて入って来た。
「おかえりなさいませ」
と三つ指ついて出迎えた僕に、
「瑠璃子…さんは、先に寝ていてくれてかまわなかったのに……」
と秋月様は言った。
 トメさんが後に控えているのを気にして「瑠璃子様」とは言わなかったようだ。
「待っていたかったんです…とでも言ってごらん」
 小姑…いや、悪霊の瑠璃子さんがそう言うものだから、
「待っていたかったんです」
と僕は言った。
 気のせいだろうか?秋月様はちょっとお顔が赤くなったみたい。
 お食事は外で済ませていらっしゃったようだったから、そのまま寝所に二人で向かったものの会話無し。
 お互い寝巻きに着替えていたんだけど、
「そろそろ代わっておくれよ」
と悪霊の瑠璃子さんがせかすものだから僕は水晶のブレスレットをはずしかけて、ふと思いついて秋月様に声を掛けた。
「大和、この水晶のブレスレットは私が眠ったら左手首にはめておいておくれ」
と瑠璃子さんの口調を真似て言ってみた。
 すると、
「はい、瑠璃子様」
と秋月様は返事をした。
 完全に乗っ取られてしまうのを危惧していた僕の唯一の予防策。
 悪霊の瑠璃子さんでも僕の体にとり憑いている間は眠らないわけにはいかないわけなはずだから、その間に秋月様に魔除けの水晶のブレスレットをはめてもらえば、理論上は悪霊の瑠璃子さんが弾き出されるはずだった。
 僕は、覚悟を決めてついに左手首の水晶のブレスレットをはずした。(続く)


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Posted on 2008/08/03 Sun. 00:00 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 47 

 うっかり悪霊化している瑠璃子さんに体を貸す約束をしてしまった僕は、トメさんに勧められるままにまだ明るいうちにお風呂に入り、夕食を一人で食べた。
 秋月様は夕食時には帰って来なかったから。
「秋月家の奥様のお食事に使用人が同席するなんてとんでもございません!」
と言ってトメさんは一緒に食べてくれないし……。
 ちょっとさびしい。
 せっかくクラブの寮の外に出てひさしぶりに外部の人と接触してみても、なんだか他人行儀で味気ない。
 確かに他人なんだけど、やけにフレンドリーな薫先生とは全然違うわけで、姉の玲ちゃんと離れてから初めて僕は孤独感を感じた。
 そういえば、いろいろありすぎてさびしいと思うひまなんか今までなかったんだ。
 図々しいのは幽霊だけ。
 僕の体を貸せという悪霊の瑠璃子さんは、
「おや、おまえはおかまだったのかい。イマドキはニューハーフって言うんだったかい?」
なんて言いながらお風呂で僕の体を検分して珍しそうにいろんな角度からのぞきこんできた。
「この乳房はシリコンってやつが入っているのかい?」
「いいえ、ヒアルロン酸注入でつくられたおっぱいです」
と僕が答えると、
「へえ~、そんなものがあるのかい。どんな感じがするんだろうね?女と同じように感じるのかい?」
と悪霊の瑠璃子さんは興味津々な様子で訊いてきた。
「わかりません」
としか僕は答えようがなかった。
 だって女の人と同じように感じるかどうかなんて僕にわかるわけがないことだもの。
「そうか、わからないか…じゃあ、私が確かめてやるよ。死んでから女の体にとり憑いて何度も抱かれたから感覚は覚えているからね」
と言う生前はおそらく処女のままお亡くなりになったであろう瑠璃子さんに、
「お願いします」
と僕は小声でお願いしてしまった。
 男の体におっぱいだけつくられている今の状態で、男の人に抱かれた時に女の人と同じように感じるものなのかは気になっていた。
 だけど、僕には知りようのないことなものだから、それを知っている悪霊の瑠璃子さんに確かめてもらうしかない。
 本当は怖くて仕方がないのだけど……。(続く)


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Posted on 2008/08/02 Sat. 17:54 [edit]

『レンタルドールKEI』連載中  /  TB: --  /  CM: --

レンタルドールKEI 46 

「今まで子作りのために娶った嫁には要求しなかったが、大和はいつもどこかしら瑠璃子に似た妾を囲っては、瑠璃子が大和にしたのと似たような責めを求めた。おまえは瑠璃子の生まれ変わりだと思われているようだから、大和はそれを要求してくると思うがおまえにそれが出来るのかえ?」
と言う死者の声が響いてくる方向を向いて僕は首を横に振った。
 僕にはSMなんて無理。
 いじめられるのならまだしもいじめるのなんてどうしたらいいかまったくわからない。
「代わりにやってやるから、寝所でちょっとの間、左手首のそれをはずしなさいよ」
「嫌です!」
「生気は取らないよ。ちょっとだけ私に体を貸しな。悪いようにはしないから」
「そんなこと言って、僕がこれはずしたらとり憑いて生気を吸い取るつもりなんじゃないんですか?」
 僕は左手首に身につけている水晶のブレスレットを振りかざしながら死者に向かってそう小さく叫んだ。
「本当に生気も命も取らない。私は生身の体で抱かれたいだけ。死んでから大和の嫁や妾にとり憑いて『まぐわい』とはこういうものかと知った。恥ずかしい話だが、しばらくしていないからひさしぶりにしてみたくなっただけだ。まさか幽霊になっても性欲なんてものがあるとは思ってもみなかったわ……」
 そういう死者の語尾は次第に小声になっていって本当に恥ずかしげだった。
 僕はびっくりしてしまった。
 死んでも性欲があるなんて話は聞いたことがない。
「私は大和としたいだけだから……」
と続けて小声で言った死者はうそをついているような感じではなかった。
 それどころか僕は死者の正体に気づいてしまった。
「あなたは、瑠璃子さんなんでしょう?」
と死者に問い掛けてみたら、
「そういえば、そう呼ばれていたこともあったねぇ」
と死者はとぼけた答え方をした。
「どうして?どうして死んでから秋月様としたいなんて言うんですか!?」
「大和を愛しているから」
「うそだ!じゃあ、なんで生きてるうちにしなかったんですか!?」
「馬鹿な子だねぇ。生きてるうちにしてたら近親相姦になっちまうじゃないか。私はね、他人の体に乗り移ってやれば大丈夫だって気がついたから死んでからしたんだよ」
と当然と言わんばかりの口調で悪霊化している瑠璃子さんが言うのを聞いて僕は唖然とした。
 体さえ他人であれば近親相姦にはならないからOKってことなわけ?
 なんだかお堅いんだか非常識なんだかよくわからない。
「お願いだよ、ちょっとだけ代わっておくれよ。私は大和としたいだけなんだから……」
とお願いされても怖いものは怖い。
 今まで霊に乗り移られたことはないし悪霊に入り込まれて無事でいられる保障はない。
 でも、なんだかすすり泣いているような雰囲気が伝わってきたらいたたまれなくなってきて、
「本当に生気も命も取らないんですよね?」
と僕は念を押してしまった。
「ちょっとだけ体を貸してくれるなら取らないよ」
「約束してくれるなら、ちょっとだけ貸してあげますけど必ず返して下さいよ」
 泣いている悪霊に同情して僕はうっかりとんでもないことを言ってしまった。
「ありがとう、約束するよ」
と答えた悪霊化している瑠璃子さんは、
「早く夜にならないかねぇ。夜が楽しみだよ」
と嬉々として言った。
 一方、僕の方はというと、ついうっかり同情してしまって悪霊に体を貸す約束をしてしまったものの、夜が来るのが恐怖だった。(続く)

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Posted on 2008/08/02 Sat. 00:00 [edit]

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レンタルドールKEI 45 

 トメさんに勧められて、お昼ご飯食べてから縁側で日向ぼっこしていた僕は、退屈するどころか心休まることがなかった。
 死者は予想通りついて来たのだ。
 憑かれてないだけまだましなんだろうけど……。
「あのオンコの木は生物学者でもあった昭和の天皇陛下が『この木は一番の一位の木だ』といったようなことをおっしゃったからイチイとも言うんだよ」
といった具合にさっきからずっと死者は庭の木や花の説明をしていた。
 ちょっと日陰になっている方から声が響いてくる。
 さすがに燦々と日の当たる場所には居づらいのだろう。
「やっぱり人の住まない家はすっかり庭が荒れてしまってダメだねぇ」
と死者はためいき混じりにそう言った。
「え?人の住まない家?」
「一度人手に渡ったのを買い戻してみたものの、大和はここに住む気になれなかったようで、普段は都内の本宅にいるんだよ。たまにトメと使用人が何人かでやって来て掃除しているから家の方は荒れてはいない。それでも、女手では庭木の手入れまでは行き届かないから、これこの通りの荒れた庭」
とぼやいた死者に、
「そうですね。あのしゃくなげが雑草に囲まれてかわいそう」
となんとなく僕は言ってしまった。
「あれは、瑠璃子が大和に採って来させた神木だ。親にバチが当たると怒られ折檻されたが、瑠璃子に見えるようにと意地でも山に戻さず大和は庭のあの場所に植えた。瑠璃子の部屋から一番よく見えるあの場所に」
「瑠璃子さんってここに住んでたんですか?」
 疑問に思った僕は死者にそう訊ねた。
「この家は元々は瑠璃子の家だったのさ。大和は後からやってきた。瑠璃子の腹違いの弟として」
「え!?」
「大和は瑠璃子の父親が妾に産ませた子供だった。本妻の方は瑠璃子一人しか産めなかったし、跡取りになるはずだった瑠璃子は病弱で、出来のいい妾の子に家を継がせるつもりで大和を引き取った。ところが、年頃になってから初めて会った義理の兄弟に大和は懸想した。一方、自尊心の高い元跡取りの瑠璃子はまるでかぐや姫のように、慕ってくる大和に無理難題つきつけて弄んだ」
「もしかして…近親相姦……」
「そういう行為はしていない。大和は変態だから瑠璃子の奴隷のように扱われて喜んでいた。今の時代でいうマゾヒストとかいうやつだ、大和は」
 死者はそう言ってくすりと笑った。(続く)


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Posted on 2008/08/01 Fri. 21:39 [edit]

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レンタルドールKEI 44 

 怖くてずっと眠れずにいた僕は、朝方になってようやく少し眠ったようだった。僕が目を覚ました時には、隣に秋月様はもういなかった。
 トイレの場所も知らない家で寝巻きのままでうろうろしていたら、
「奥様、おはようございます」
と背後から老婆に声をかけられビクッとしながら振り向いた。
「申し遅れましたが、わたくし、トメと申します。なんなりと御用をお申しつけ下さいませ」
と言った老婆改めトメさんに、
「トメさん、あの…トイレはどちらに?」
と僕は訊ねた。
「ご不浄はこちらでございます」
 そう言って案内してくれるトメさんの後を僕は黙ってついて行った。
 案内されて入ってみたら和式便所だった。トイレではなく便所といった方がしっくりくるような古臭いぼっとん便所の中で僕は困ってしまった。
 こういう作りの和式便所には入り慣れていない。
 どうやって用を足そうかと正直迷った。
「まさか立ちションなんかしやしないだろうね?おまえは瑠璃子の生まれ変わりとして大和が娶った嫁。へんてこりんな奥様でも女として嫁入りしたからにはちゃんとしゃがんで用を足しなさいよ」
 まるで僕の迷いを読み取ったかのように死者の声が響いてドキリとした。
 さすがに昼間から姿を現してはこなかったけど、昼間でもこれだけはっきり話しかけてこれるなんて相当強い霊だ。
 おかげで僕の下半身の方は朝勃ちも萎える勢いの縮み上がりよう。体は小刻みに震えている。
 それでも、僕はもう漏らしそうなくらい我慢限界になっていたものだから、便器を跨いで寝巻きの裾をたくし上げてしゃがんだ。
 変な方向に飛び散るのが心配で右手を添えてしまったけど……。
 死者はそれについては茶々を入れては来なかった。
「終わったら便所紙でちゃんと拭くんだよ」
とは声をかけてきたけど……。
 僕は、
「はい」
と答えて手の届くところに置かれていたちり紙で先の方をちょんちょんと拭った。
 その後も死者は僕につきまとってきたが、水晶のブレスレットのおかげでとり憑かれはしない。
 だけど、死者は時折僕の耳に時々冷たい息を吹きかけたりする。嫌がらせだ。
 幽霊は息なんかしなさそうなものなのに、その吐息のようなものを感じ取ることがある。
 守護霊の類は近づくとほんのり人肌に温かい。安心出来るぬくもりを持っているし、その吐息も温かい。
 でも、この家の死者のような悪霊と呼ばれる種類の霊は、近づいてくると生きている者たちがぞっとするような冷気を放っている。吐息もざわっとするような冷たく人の恐怖心を煽るようなもの。
「奥様、お顔の色がすぐれないようですが、ご気分でもよろしくないのでしょうか?」
と遅い朝食後にトメさんに訊かれて、
「いえ…大丈夫です」
と僕は答えたけれども気分的には全然大丈夫じゃなかった。
 悪霊にストーカーされてるような状態で平気でいられるわけがない。
「ずいぶんと手入れがされていないようでお庭は荒れてしまっておりますが、よろしければ縁側で日向ぼっこでもなさってみては?今日はいいお天気ですから気持ちいいですよ」
とトメさんに勧められて、
「…そうですね」
と僕はあまり気乗りしない声でそう答えた。
 日の当たるところにだってついて来れるほど強力な悪霊は、きっと縁側で日向ぼっこにだってついて来るだろうから……。(続く)


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Posted on 2008/08/01 Fri. 00:00 [edit]

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