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『鬼畜の戯言』菊池乱☆出版社の倒産により現在電子書籍配信ストップ中

秘密クラブからレンタルされる豊胸女装美少年レンタルドールシリーズ(SF/SM/BL/ML/JUNE/GID/女装/TS/etcな小説)言論と表現の自由を守ろう!不当なネット規制反対!不適切な規制は解除すべきです!!

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出版社の倒産により現在電子書籍の配信が休止となっております。報告のあったダウンロードのコミッションも私はまだ出版社から一円も受け取っておりません。お金よりも作品の公開権利のほうが大事なのでとりあえず担当の方に相談してみてから電子書籍以外での公開という形での作品の公開を再開したく思っております。

2015年12月24日

こねこ時計 ver.3

CATS
Sweets
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地球の名言Ⅱ


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最後におまえに言いたかったのは・・・(前編) 

 実は、これは昨年お亡くなりになったある死者の声を小説にしたものです。
 たまたま波長があってしまったのでしょう。聞こえてしまいました。
 友人の親友だった方で……小説として書いて友人に送ってしまうまでの間、ずっと頭の中で話し続けていました。さびしかったのと、友人のことを死者が心配していたのではなかろうかと思っています。
 だから、これは、レクイエムのようなものです。
 オリジナルのまま公開する気は最初からなかったので、今回少し手直しして公開することにしました。 
 3月14日は世間様的にはホワイトデーなのでしょうが、菊池にとっては何年経っても命日なので。
 作品だけ残して逝き急いだ人の声が耳から離れず、何もしなかった自分を責め続け、泣き、長い間この時期は心身不調に悩まされ続けもしました。
 今でも悔いは残っています。
 それでも、どんなに後悔したところで、死んだ人は戻ってはきません。
 バカな死に方したやつの最後の声をお届けすることによって、ODや自殺を踏み止まってくれる人が一人でもいてくれたら……そういう願いを込めて、この「最後におまえに言いたかったのは・・・」という小説を公開します。
  


 居ても立ってもいられなくなって、またいつものように次々薬を飲み下していった。
 薬物の大量摂取……人は、これをOD(オーバードーズ)と呼ぶ。
 違法なドラッグの類の使用ではなく、病院で処方された睡眠薬などを一度にとんでもない量飲む行為。
 処方箋通りに決まった量を飲まなければいけないということはわかっている。
 けれども、時々、どうしようもなく追い詰められ、苦しくてたまらなくなって……そして、自分をもっと逃げ場のないところまで追い詰めたくなると、衝動的に俺はこの薬を大量に飲んでしまう。
 その結果、今まで何度か死にかけた。
 だけどさぁ、人ってそうそう簡単に死なないもんなんだなぁ。
 本当に死にたくてたまらなくなってODした時も死ねなかったよ。
 それでも、他人様が言う「普通に生きる」ということは俺には難し過ぎて、苦しくて、苦しくて、たまらなくなるから、ODやるのやめられない。まだ生きていたいから。
『こんなことしなくちゃ生きていけない俺は人間失格なのか?』
 そんなことを思いながらも繰り返すうちに麻痺する感覚。
 境界線はどこだ?
 俺は今どこにいる?
 そんな時、俺を引き戻してくれたのがおまえだったんだよ、川島。
 不安な時、迷ってる時、怖くてたまらない時、泣きたい時、さびしくてたまらない時、
「かっわし~ま!」
と「もしもし」なんていう間もなく、わざとすっとぼけた能天気な出だしで、深夜の電話で話し始める俺がおバカなこと言ったりするとさ、
「バカ山田!」
って怒るのおまえだけだったよ。
 そんな風に俺のこと扱うやつなんかいないのにさ。
 俺、おまえの前ではおバカキャラだけど、これでも二科展特選入賞の新進気鋭の新人画家なんだぜ。
 だけど、俺、川島には怒って欲しかったんだよな。
 あ~、ちょっと、違うな。
 そう!叱って欲しかったんだ。
 俺のこと本気で心配して、バカな俺のこと本気で叱ってくれる人が欲しかったんだ。
 いつか見捨てられるんじゃないかと不安でたまらなかったけど、
「そのくらいで嫌いになるわけないやん!」
って身長150センチもないようなちびっこのくせして、めっちゃ強気なおまえにそう言われると、俺は心底ほっとしたんだ。
 束の間の安寧。
『俺は、まだここで、生きていても、いい…みたい…だ』
 そんな風に俺が思ってたの、おまえは知らなかっただろ?
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Posted on 2010/03/14 Sun. 03:32 [edit]

最後におまえに言いたかったのは・・・(後編) 

 それでも、ギリギリまで、目が覚めたら、
「かっわし~ま、誕生日おめでとう!おまえもまたひとつババアになったわけだから、賞味期限切れになる前に、嫁にもらってくれるような奇特な男早く捕まえろよ」
なんてふざけた誕生日祝いの言葉を電話で言おうと考えていた。
 皮肉なことに俺はもう二度と目覚めることはなかったが……。
 元々弱かった体は、何度も繰り返してきたODのせいでぼろぼろになっていて、とうとう俺は助からなかったのだ。
 ただ、それだけのこと…自業自得。だけど、目覚める気ではいたんだよな…俺。
 こんな風に死ぬなんて…いつかこうなることはわかっていたはずなのに、やめられなかった。ほんと、俺バカタレだよなぁ。
 だからさ、川島、泣くなよ。
 怒ってくれよ、いつもみたいに。
 叱ってくれよ…な?
 じゃないと、俺、調子出ねーんだ。
 あのさ、川島…俺、なんで川島の誕生日に死ねたのか、死んでみてわかったような気がするんだ。
 前にさ、終電逃して川島のうちの近所まで歩いて行った時のカミングアウトおまえは覚えているよな?
「かっわし~ま、わりぃ、泊めてくれ!終電乗り遅れた」
って俺が電話したら、
「嫁入り前のお嬢様の一人暮らしの部屋に男泊められるわけないでしょ!タクシー乗って帰りなさいよ」
なんて怒りながら川島はそう言ったよな…最強ちびっこハリセン女のくせして。
 飲み比べしておまえに敵うやつなんて仲間内には一人もいなかったし……。
 それでも、俺はその夜どうしても一人になりたくなくて、
「タクシー代ない。財布落とした」
「バカ山田!」
「ごめん…でも、俺、本当に何もしないよ。川島とはずっと親友でいたいから」
と言った。
「でも、うちに泊めるのはちょっと…」
 戸惑い気味の声色の川島が断ろうとするのを遮るようにして、
「川島に嫌われたくない…本当に何もしない。俺…ゲイだから、女とは出来ないし」
と俺は決死のカミングアウトまでした。
 電話の向こうの長い沈黙が怖かった。
「しょうがないから、泊めてあげるよ。今夜は冷えるからホームレスのマネして野宿しろとも言えないしね」
と川島が言ってくれるまで不安でたまらなかった。
「ありがとう」
 そう言いながら俺は不覚にも泣いていた。
 あの時から絶対に何があっても川島にだけは嫌われたくないと思った。
 それなのに、
「バカ山田!ODなんかもう二度とするんじゃないわよ!!」
って何度川島に怒られてもこればかりはやめることが出来なかった。
 ほんと、バカタレだ俺…川島に最後に「誕生日おめでとう」の一言も言えずに死ぬなんてさ。
 ODやって今ほど後悔したことない。「やらなきゃよかった」って……。
 だけど、死んでみて、俺、自分が何を望んでいたのかやっとわかったよ。
「俺、川島みたいな母ちゃんが欲しかったのかもしれない」
 川島みたいにずけずけと言いたい放題言って、俺のこと本気で叱ってくれる母ちゃんが欲しかったんだって。
「生まれ変われるのなら、俺…川島の子供に生まれ変わりたい」
 そして…母ちゃんの川島にいっぱい叱ってもらうんだ。
 俺、不器用だからさ、さびしがりやのくせして、人にどうやって甘えたらいいのかわからないから……いっぱい叱ってくれよ。叱ってもらえないと、愛情確認出来ないんだ、俺。
 川島に彼氏が出来て、そして、結婚して、子供が出来たら……そう考えたら、生きてるうちは怖くてしょうがなかった。俺の居場所なくなりそうな気がして。
 でも、母ちゃんの川島なら、子供の俺のこと、絶対に見捨てたりしないよな?
 バカな俺のこと、ずっとずっと、本気で一生懸命叱ってくれるよな?
 だからさ、また会える日まで、待ってるから、俺を生み直してくれよ……川島。
 もしも、本当におまえの子供に俺が生まれ変わってこれたらさ、川島、いつかキャッチボールしよう!
 ボールも言葉もどんどん投げあって、ちゃんと受け止め合おう。
 俺…今度は、もう絶対に逃げたりしないから……(Fin)
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Posted on 2010/03/14 Sun. 12:08 [edit]

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